小さなまちのどこにでもある資源を魅力あるストーリーに変え、伝えるための12のコツ ~ステップ5 ガイドに必要な「あり方」 大切な3つのスタンスとは~
ステップ1 小さなまちのどこにでもある資源を魅力あるストーリーに変え、伝えるための12のコツ
ステップ3 ガイドのためのフィールド調査 事前に確認しておきたい4つのポイントとは?
ステップ4 「体験」を通じて伝える方法 「アクティビティ」を使ってみよう
お客さんと一緒に、ただ雄大な景色を眺める。そんな関わりも時としてガイドには重要なのです
観光まちづくりの現場の方が実践するための「ノウハウ」と「あり方、心構え」に関する連載記事です。知識ばかりでずっとしゃべっているガイドではなく、参加者がのびのびと楽しみながら、そのまちを好きになっていくためのガイド手法をお伝えしていきます。ガイドがどうやって参加者にまちを楽しんでもらうか。そのためにやるべきことはどのようなことかについて、12ステップで解説します。
みなさんこんにちは。愛媛県今治市を拠点に、ガイド活動やガイド養成研修を生業にしている菊間です。ガイド手法やガイドの心構えに関する本記事、5回目となる今回のテーマは「ガイドに必要な「あり方」です。どんなお客さんにも満足していただくためには、一体どのようなあり方や心構えが必要なのでしょうか? 基本的な3つのスタンスを紹介します。
ガイド養成講座で感じたこと
つい先日、山口県萩市にて「萩ジオガイド養成講座」を実施しました。9月に日本ジオパークに認定された「萩ジオパーク」のガイドを養成する講座です。しかしこれはただの講座でなく、3日間の講座最終日にツアーを実施し、実際のお客さんをガイドするという「超実践型」の内容を提案しました。1回目は8月に行い、前回の記事でも紹介したとおり、私がたくさんのアクティビティを考え、皆さんに体験してもらいました。
2回目は10月に2日連続で行いました。今度は参加者自身がアクティビティを考え、練習し、さまざまな小道具も準備し、そして翌日にはお客さんを案内するというなかなかハードな内容です。その結果、参加者の皆さんは笑顔を絶やさず、お客さんに楽しい時間を提供し、かつ難しい言葉を全く使わずにジオパークの本質を伝えるという大役を見事に果たしました。私はとても感動しました。
ツアーのお客さんは約20名、年齢層は小学1年生から大学生、上は60代まで、加えて外国人もいるという、ガイドをする上で最も難しいパターンです。準備時間も少ない中でなぜ成功できたかというと、2つの理由があるからだと思います。
1つは、私たちが使うガイド手法が通常の「知識伝達型」とは異なる「体験型」だからです。通常の知識伝達型では、専門的な知識の習得が不可欠のため、とても付け焼き刃でガイドできるものではありません。
そしてもう1つの理由は、ガイドの「あり方」だと考えています。大人、子ども、外国人、そしてその混合。どんなお客様が来ても満足していただくためには、ガイドの姿勢が大切なのです。以下、ガイドに必要な3つのスタンスを紹介します。
萩ジオガイドツアーでのガイドトーク。ガイドの関わりでお客さんの笑顔がこぼれます
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