連載 小さなまちのどこにでもある資源を魅力あるストーリーに変え、伝えるための12のコツ  ~ステップ3 ガイドのためのフィールド調査 事前に確認しておきたい4つのポイントとは?~

菊間彰一般社団法人をかしや代表理事

2018.08.27愛媛県

ステップ1 小さなまちのどこにでもある資源を魅力あるストーリーに変え、伝えるための12のコツ 

ステップ2 まち独自の魅力の見つけ方 

小さなまちのどこにでもある資源を魅力あるストーリーに変え、伝えるための12のコツ  ~ステップ3 ガイドのためのフィールド調査  〜事前に確認しておきたい4つのポイントとは?〜
集まる場所を調査でしっかり把握しておきましょう

 観光まちづくりの現場の方が実践するための「ノウハウ」と「あり方、心構え」に関する連載記事です。知識ばかりでずっとしゃべっているガイドではなく、参加者がのびのびと楽しみながら、そのまちを好きになっていくためのガイド手法をお伝えしていきます。ガイドがどうやって参加者にまちを楽しんでもらうか。そのためにやるべきことはどのようなことかについて、12ステップで解説します。

 みなさんこんにちは。愛媛県今治市を拠点に、ガイド活動やガイド養成研修を生業にしている菊間です。ガイド手法やガイドの心構えに関する本記事、3回目となる今回のテーマは「ガイドのためのフィールド調査」です。ガイドをする上で、対象となるまちのフィールドの下見や調査は欠かせません。調査に必要な4つの視点をご紹介します。

空間を把握する

 調査で最初に把握したいのは空間です。ツアー中どの場所で話をするのか? そこに参加者が集まる十分な広さがあるか? 危険はないか? そういったことを確認しながら下見を行います。

 ところで、優秀なガイドは「歩いている」ときにはしゃべりません。なぜならば、移動中に話しても全員に声を届けることはできないからです。ガイドは参加者全員の満足度を保障しなければなりません。歩いているときに話すと、どうしても先頭の人にだけ話すことになります。そしてこれをしてしまうと、後ろにいる方には不満がたまり「なんだよ、前の方だけ楽しく話して」と感じてしまうのです。

 そこでガイドは移動中に話をせず、ガイドポイントに到着し、全員がそろってから話し始めます。決して、全員集まっていないのに話をしてはいけません。このように「移動と話を分ける」というのはガイドの基本中の基本です。

 そう考えたとき、非常に重要なのは、どこをガイドポイントに設定するかです。全員が集まって話すのに十分な広さがある場所を選びます。他の通行人の邪魔にならないか、車は通らないかなどを確認します。また、ツアー中にはいくつかの「アクティビティ」(その場所の魅力を伝えるための遊びや活動のこと、次回詳しく解説します)を実施するため、アクティビティポイントでは参加者全員が自由に動ける広さがあるかどうかも確認します。

小さなまちのどこにでもある資源を魅力あるストーリーに変え、伝えるための12のコツ  ~ステップ3 ガイドのためのフィールド調査  〜事前に確認しておきたい4つのポイントとは?〜
お客さんが常に日陰に入るような立ち位置を

 前回も少し触れましたが、日差しの向きや、暑さ寒さも重要です。夏のツアーであれば、お客さんが常に日陰に入れる場所をガイドポイント、アクティビティポイントに設定します。当然、午前と午後では日差しの向きが変わるため、日陰の場所は変わります。下見の時に日陰の位置を確認し、時間が変わった時の影の位置も考え本番に備えます。冬であればこれが逆になります。お客さんが寒くないように、常に日向になる場所をガイドポイントに設定します。

 ガイドの「立ち位置」も大切です。参加者全員からよく見える場所を立ち位置に設定することが重要です。誰かの影になってガイドが見えなかったら、参加者の心は離れていきます。距離も考えましょう。参加者全員と等距離を保てるように、ガイドは参加者の中心を立ち位置に設定し、扇を広げたような陣形を維持します。

 下見時にはこのような要素を常に頭に入れながら、空間の把握を行いましょう。

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ガイドを中心に「扇型の陣形」を取りましょう

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