小さなまちのどこにでもある資源を魅力あるストーリーに変え、伝えるための12のコツ ステップ11.やりっぱなしにしない! ~成長のためのふりかえりとフィードバック~
研修中に行われた「あしうらツアー」の一枚。裸足で歩いて足で魅力を感じるのです(しまなみ海道)
観光まちづくりの現場の方が実践するための「ノウハウ」と「あり方、心構え」に関する連載記事です。知識ばかりでずっとしゃべっているガイドではなく、参加者がのびのびと楽しみながら、そのまちを好きになっていくためのガイド手法をお伝えしていきます。
ガイドがどうやって参加者にまちを楽しんでもらうか。そのためにやるべきことはどのようなことかについて、12ステップで解説します。
みなさんこんにちは。愛媛県今治市を拠点に、ガイド活動やガイド養成研修を生業にしている菊間です。この連載も11回目。あと1回を残すのみとなりました。
そんな今回のテーマは「成長のためのふりかえりとフィードバック」。ガイドが終わった後、やりっぱなしにしないで成長につなげるしくみを紹介したいと思います。
ふりかえりの重要性
みなさんはガイドが終わった後どうしていますか? あー終わった終わった、今日も無事にできてひと安心、お茶やコーヒーでちょっと一服! といったところでしょうか。もちろんそんなリラックスタイムも大事なのですが、ちょっと待ってください。それだけではもったいない!
実はここに、ガイド成長のための大きな鍵が隠されているのです。それが「ふりかえり」。ガイド内容をふりかえって、よかったこと、できなかったことを検証すれば次につなげることができるのです。
みなさんはふりかえりをきちんと実施していますか? また、どんな項目で実施しているでしょうか? 以下に、私がいつもふりかえりで考える項目をあげます。
① できたこと、よかったこと
② できなかったこと、改善点
③ その他気づいたこと
こんな内容で自分自身のガイド内容を検証してみると良いでしょう。このとき大事なことは①の「できたこと、よかったこと」です。まずはここをしっかり考えてみましょう。なぜ良いところから考えるかというと、ふりかえりは反省会ではないからです。
一般的に日本人は真面目なので、「ふりかえりをする」というと反省会になりがちです。もちろんできなかったことをできるようにすることも大事ですが、それと同じかそれ以上に大事なことは「できたことをしっかり考えて認めてあげる」ということ。
これは他人に対しても自分に対しても同じです。まずは頑張った自分と仲間に対して、良いところを探してきちんと褒める、認める。その上で改善点を考えるようにしましょう。
ダメ出しばかりではいやになってしまいます。逆に日頃から良いこと、できたことを考えるようにすると、ふりかえり自体が楽しいものになり、みんなで積極的に実施するようになります。
そうなればしめたもの。企画→実施→ふりかえり→改善そしてまた実施のPDCAのサイクルが自然と回り始め、どんどん技術が向上するようになるのです。
ふりかえり実施中。まずは個人でふりかえり、その後仲間と意見交換します
スポンサードリンク