ロケ誘致で地域活性化! 地域を巻き込むロケツーリズム

山田実希雑誌『ロケーションジャパン』編集長

2017.02.21

ロケツーリズム
ユニバーサルスタジオハリウッド

目標はハリウッド作品の誘致

 山田さんに、今後ロケツーリズムをどのように展開していきたいかを聞くと「やはりハリウッドを呼びたい」と語った。

ロケツーリズム グローマンズチャイニーズシアター

山田:先日、ロサンゼルスでアメリカ在住の映画ライターにお話を聞きました。そのとき、ハリウッドは組織が大きく規模が全く違うが、それを本当に日本で受け入れられるのか、という厳しい言葉がありました。ハリウッドの規模は日本とは比べものにならないほど大きく、県や関東圏などという大きな単位で対応しなければなりません。しかし、このロケツーリズム協議会には、日本全国から自治体や企業が参加しているので、大きなネットワークがあります。これを生かしていけば、可能だと思っています。

 日本は、都会にも地方にも魅力的なコンテンツが多く存在する。そのコンテンツを生かし世界に発信していく方法として、ロケツーリズムは効果的だろう。山田さんの前向きな話を聞くと、多くのハリウッド作品を呼び込むことができる日も決して遠くはないと感じた。

 ロケツーリズムにはロケ誘致、観光客誘致の効果が大きいが、それだけでなく、そのまちの住民が元気になる要素がある。映画やテレビなどのコンテンツは多くの人が興味を持つもので、そこに関わることであらゆる人々が「楽しい」と感じることができるだろう。山田さんは「年配の方でも、エキストラとして楽しそうに活動している方が多くいる」と話す。ロケ誘致活動に関わる一部の人間だけでなく、どんな職業や年齢の方でも、一緒にまち全体で盛り上がることができるのである。ロケツーリズムを行う団体や自治体にとって、住民を巻き込むことは難しい課題かもしれないが、地道な努力を続けることで大きな成果を出すことができるだろう。これからの各地域の取り組みとロケツーリズム協議会の活動に期待したい。

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