ロケ誘致で地域活性化! 地域を巻き込むロケツーリズム

山田実希雑誌『ロケーションジャパン』編集長

2017.02.21

ロケツーリズム
NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のロケ地となった岩手県久慈市の灯台。「あまちゃん」放送以降、人気スポットとなっている

 平成28年8月、観光庁は「テーマ別観光による地方誘致事業」を7件選定した。テーマ別観光とは、観光客がある共通の目的で全国各地に足を運ぶ観光のことをいい、それによる地方誘客を目指している。「ロケツーリズム」はこの7件のうちの一つで、選定されて以降、協議会が開かれるなど積極的な活動が行われている。協議会を運営しているのは、株式会社地域活性プランニングである。今回は、同社が発行する雑誌『ロケーションジャパン』の編集長・山田実希さんに話を伺った。また、12月15日に行われた「第2回ロケツーリズム協議会」のレポートも報告する。

ロケ誘致のために必要なこと

ロケツーリズム
ロケーションジャパン編集長 山田実希さん

 ロケツーリズムとは、ロケの誘致を行うだけでなく、ロケをきっかけに観光客誘致を目指し、地域活性化につなげることを目的とする活動のことである。

山田:私どもは、ロケツーリズムを効果的・効率的に続けていくために、撮影サポート度、行楽度、地域の変化、支持率の4つの指標で取り組むことを提唱しています。

 ロケツーリズムの成果を最も挙げている地域の一つに、神奈川県綾瀬市がある。綾瀬市は都心からのアクセスが良いにもかかわらず、全国的な知名度はそれほど高くなかった。2014年4月にロケ誘致を目的とした官民一体の組織、綾瀬ロケーションサービスを発足させて以来、ロケツーリズムの成果を上げてきている。

 4つの指標について、この綾瀬ロケーションサービスを例に挙げて説明する。

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