たまねぎキャッチャーにタマ泣き美人コンテスト SNSで話題沸騰「おっタマげ!淡路島」プロジェクト

2016.11.14兵庫県

たまねぎキャッチャーにタマ泣き美人コンテスト SNSで話題沸騰「おっタマげ!淡路島」プロジェクト
5種類に味付けられた淡路島たまねぎに、甘辛く煮た淡路牛がたっぷりとのせられ、ツヤツヤの生地でふっくらと焼いたバンズの「あわじ島オニオンビーフバーガー」

ご当地バーガーが転機に

宮地:入社した頃は「お客様がもっと来るにはどうしたらいいんだろう?」という気持ちでした。1年目は販売スタッフを経験し、2年目からはレストランやショップなど施設全体のPOPや広報などにも携わるようになりました。転機となったのは毎年鳥取県で開催されているご当地バーガーの祭典「とっとりバーガーフェスタ」への参加でした。

 2011年の初出場では、淡路島の特産品であるたまねぎをメインに、オニオンフライとオニオンスライス、甘辛く煮た牛肉をバンズではさむ「あわじ島オニオンビーフバーガー」を同僚らが考案し、完成度の高さから3位を獲得した。この出来事がきっかけとなり、宮地さんも翌年から本格的にバーガーの開発に携わるようになった。

 2012年の出場では2位を獲得、2013年にはソース用のトマトを淡路島産に変更するなどしてさらに改良した結果、念願の1位を獲得した。

 観光施設で「あわじ島オニオンビーフバーガー」を販売すると、賞を獲得するたびに売り上げは伸びていった。

宮地:たくさんの人が淡路島産の食材を生かしたバーガーを求めてくる現象を目の当たりにしたとき、お客様の心を動かすものは「食」であることを確信しました。そこで、レストランやショップで提供している「食」の見直しに取り組むことにしました。

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淡路島の絶品生ウニをベースにしたスープで新鮮な魚介をしゃぶしゃぶする人気メニュー「うずの丘海鮮うにしゃぶ」

どのぐらいこだわっているのかをメニューに表現する

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シェフが虜になった「淡路米」について詳しく紹介

 淡路島は瀬戸内海特有の温暖な気候に恵まれ、お米やたまねぎなどの農産物や、アワビやサザエ、ウニやフグなどの魚介類も豊富である。それにもかかわらず、これまでは地元では獲れないマグロを使った料理を提供していた。そこで地元ならではの食を生かそうと、レストランで使用する食材の8割を淡路島産にし、新メニュー開発や創作料理にもチャレンジしていった。

 さらに差別化を図るためにメニュー表にも力を入れた。生産者や漁師の声、食材の旬の時期や調理方法、注文した品のおいしい食べ方まで、雑誌のようにさまざまな情報をつめこんで紹介している。

宮地:メニュー表には「こだわり」という言葉をいっさい使っていません。なぜならその言葉の意味はお客様には分からないからです。私たちが生産者に取材したからこそ知り得た食材の背景を伝えることで、お客様によりおいしく食べてもらえるのではないかと思い、始めてみたら、びっくりするぐらい長いメニューになりました。

たまねぎキャッチャーにタマ泣き美人コンテスト SNSで話題沸騰「おっタマげ!淡路島」プロジェクト
おいしい食べ方やメディアで紹介されたことなどさまざまな情報がつまっている

 数々のご当地メニューを創作してきたが、その中でも1組が必ず1つは注文するといわれるぐらいのメニューが「淡路島産たまねぎを使った島のうま玉~淡路牛肉のみそ添え~」である。厳選オリーブオイルと淡路島のブレンド塩でたまねぎ丸ごと1個を煮込むというもの。シェフが試行錯誤を重ね「淡路島創作料理コンテスト」で優秀賞を獲得したという話題性だけでは、長い間ヒットし続けるのは難しいはず。淡路島に来たら特産品の「たまねぎ」を味わいたいと思うお客様の心理がそうさせているのではないかと宮地さんは推測する。

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甘みと柔らかさのバランスが絶妙な「うま玉」。外皮ほど味が濃く、内皮ほど薄味になっている

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