小さなまちのどこにでもある資源を魅力あるストーリーに変え、伝えるための12のコツ ステップ7 〜お客さんとのコミュニケーション 自由に意見やアイデアが出る場づくり4つのポイントとは?〜

菊間彰一般社団法人をかしや代表理事

2019.01.07山口県高知県

移動と話を分ける

 わかりやすく言えば「歩いているときは話さない」ということ。特に10人以上の大人数のツアーのときにはこれを徹底しましょう。移動中に話しても後ろまで声は届きません。 ガイドはただ一人のお客さんも犠牲にしてはいけないのです。全員に話を届けられない時に話すのはやめましょう。後ろの人の不満がつのっていくばかりで、あまり良いことはありません。

 また、プログラム構成では、ずっと話し続けるのではなく、話さない時間をつくることも重要です。ガイドが話をするということは、お客さんが自由に見たり聞いたり、感じたりする時間を奪うことでもあるのです。話さない静かな時間を作ることで、お客さんが主体的に対象に関わることができるのです。

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自由にのびのびと過ごせる時間が大切です

全員が集まってから話す

 移動が終わって次のガイドポイントに到着したら、全員が集まってから話すようにしましょう。その際、いちばん後ろの人を見て、その人が到着した時に「大丈夫ですか?」などと声かけしてから話し始めるようにしてみてください。すると何が起こるでしょうか?

 後ろのお客さんへの声かけを続けていると、それまでツアーに興味のなかった人が、

「え? このガイドさん私のこと気にしてくれてるの?」

 と感じてくれるようになります。そしてお客さんからガイドに興味を持ち、近づいてくれるようになります。つまりお客さんとの「心の距離」が縮まるのです。そうなればしめたもの。

 少しづつ後ろの人も参加してもらえるようになり、全体として一体感が出ることでしょう。こういう状態を作れれば、場所にもよりますが、お客さんが30人いても40人いても一人でガイドできるようになります。それほど後ろの人、興味のない人への言葉かけこそが大事なのです。決して後ろの人を無視して話し始めないように!

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話すのは全員が集まってからにしましょう

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