観光地じゃないからこそ面白い! ローカルな情報を自分たちで世界に発信する「ウィキペディアタウン」
ウィキペディアタウンとは
みなさん、ウィキペディア(Wikipedia)をご存知ですか。
ネット検索結果で上位に表示されることから、ご覧になられたことのある方も多いでしょう。
多くの方にとって、ウィキペディアはよくわからないが、一応それらしいことが書いてあり、無料で利用できる、ちょっと便利なサイトという認識のものかもしれません。
ウィキペディアは米国のウィキメディア財団がインターネット上で運営する誰でも自由に閲覧・執筆できるインターネット上のフリー百科事典です。
広告や有料サービスではなく寄付によって運営され、記事作成は世界中の無償ボランティアの手で行われています。
ウィキペディアのページ(https://ja.wikipedia.org/)。世界の各言語で展開
ウィキペディアはインターネットを通じて、多くの人が記述して、多くの人の知恵を結集することで、人類の集合知を可能にする壮大なプロジェクトでもあります。
しかし、誰でも執筆できるため、学校の先生は「ウィキペディアを信用しちゃダメ」と子どもたちに教えていることもあるようです。
私たちは、きちんと資料を調べて、資料を基に、資料の出典を示してウィキペディアを執筆することで、その信頼性を高めることができると考えています。
でも、誰でも書けるといっても、ほとんどの方がウィキペディアを自ら書いた経験はありませんよね。そもそも自分がウィキペディアに書きたいと思うほどオタク的に知っている事柄がないかもしれません。
地域の情報を発信する「ウィキペディアタウン」
「ウィキペディアタウン」とは、その誰もが自由に執筆できる点に着目して、自分たちの地域のことを調べて、自分たち自身でウィキペディアに執筆して、地域の情報発信をしてしまおうという取り組みです。
世界初のウィキペディアタウンは、2012年にイギリス・ウェールズ州の人口9,000人のモンマスというまちで行われました。このウィキペディアタウンは行政主導の事業的性格の強いものでしたが、私たちはこの取り組みを市民主体の地域情報発信イベント:日本版ウィキペディアタウンにリニューアルして、2014年2月から継続的に行っています。
ウィキペディアタウンは一般の方が参加しやすい休日の10時~17時くらいに行います。午前は最初にウィキペディアタウンの趣旨説明をしてから、まちあるきを行います。
まちあるきでは地域の歴史・まちづくり団体さんやボランティアガイドさんに協力いただいて、地域の寺社仏閣などの案内と説明をしてもらいます。そして、ウィキペディアに掲載する写真撮影をして現地を見て歩きます。
午後はウィキペディア作成講習を受けてから、グループごとに2~3時間程度ウィキペディアの執筆を行います。
まずは執筆したい項目について記述してある資料を探します。
そして、資料に載っていることをパソコンで、ウィキペディアの文章にまとめていきます。
作成した文章に資料の出典を明記した上で、ウィキペディアにアップロードして完成です。
最後に執筆・作成したウィキペディアの画面を見ながら各グループが成果発表・共有をします。
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