2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた今後の取り組み

原田宗彦早稲田大学スポーツ科学学術院教授

2014.10.01東京都

世界各国からファンが押し寄せる五輪

2012年ロンドンオリンピック・パラリンピックメイン競技場(2011年建設中写真)
2012年ロンドンオリンピック・パラリンピックメイン競技場(2011年建設中写真)

 2020年東京オリンピック・パラリンピック大会は、世紀の一大イベントであり、世界から観光客が押し寄せるというイメージが強い。実際、選手、役員、そしてメディアや協賛企業の関係者に加え、世界各国から自国の選手を応援するファンが東京にやって来る。

 2012年ロンドン大会でも、五輪が開催された第3四半期(Q3)には、70万人弱の五輪関係の訪英旅行者があった。

 しかしながら、訪英外国人旅行者全体では、当期のみ対前年同期比でマイナス4.2%の落ち込みとなっている。その一方で、五輪後の訪英外国人旅行者数の増加はドラスティックで、2013年の第3四半期は対前年度比で12.1%の大きな伸びを示した(注1)。

注1 2012年ロンドン五輪大会が開かれた2012年の第3四半期の前後1年間の訪英外国人旅行者数の対前年同期比を比較すると、2011年の第3四半期から2012年の第2四半期の平均が1.7%であるのに比べ、五輪後の2012年の第4四半期から2013年の第3四半期までの平均は6.2%と、五輪後は3.7倍に増加している(イギリス国家統計局”Overseas Travel and Tourism” http://www.ons.gov.uk/ons/dcp171778_376748.pdf)

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