境界協会の主宰・小林政能さんに聞く! 境界線の魅力とまちづくりへの可能性

小林政能境界協会主宰

2017.05.02

3/19 フィールドワーク参加レポート

「春のうららの平地3県境からの東関東の首都だった街へ」
日時:3月19日(日)10:50~17:00
場所:東武日光線 柳生駅(埼玉県加須市)集合

 3月19日(日)、天気は快晴。東武日光線の柳生駅に、境界協会フィールドワークの参加者36名が集まった。年齢層は20代~60代と幅広く、そのうち9名が女性であった。

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柳生駅前に集まった参加者。資料が配布され、フィールドワークのコースなどが説明される(左)。そしていよいよ出発!(右)

 参加者へは、資料として地図や日光街道周辺の地図に歴史的なポイントを解説したものが配られた。スタート地点の柳生駅からゴール地点の古河駅まで、およそ13kmの道のりを、3県境、古河城本丸跡などの、要所ごとに歴史や地形の説明を受けながら進んだ。参加者は、古い建物が好きな人、まち歩きが好きな人、花を見ながら歩く人などさまざまで、それぞれの目的で楽しんでいた。

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歩き始めて10分ほどで3県境に到着。ここでは、3県境ポーズで写真を撮った。

境界協会の主宰・小林政能さんに聞く! 境界線の魅力とまちづくりへの可能性
小林さんによる3県境ポーズ!

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谷中湖沿いに流れる谷田川の土手にある遊歩道には、埼玉県と栃木県の県境が白線で書かれていた

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 所々で、地形的・歴史的な解説をしながら、ゆったりとしたペースで目的地まで歩いていった

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渡良瀬川に架かる三国橋。橋のちょうど中央あたりに、埼玉県と茨城県の県境がある

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境界協会顧問の谷口榮さんから歴史的な解説もあり、土地を深く知ることができた

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ゴール地点の古河駅に到着。お昼や休憩をはさんで約7時間、あったいう間に時間が過ぎていた

 参加者に参加の理由を聞くと、
・いろいろな地域に旅行に行くのが好きで、旅先で写真を撮ってSNSにアップしている。
・今回初めて参加した。境界協会がテレビ番組に出ていて、それで興味を持った。調べてみたら今回のフィールドワークを見つけて参加した。
という返事が返ってきた。“境界線”が好きというだけではなく、気軽に参加されている方が多いことに驚いた。

 実際にフィールドワークに参加して、「その場所や条件によって見方を変えることができ、人によって面白いと思える部分が異なるため、とても奥が深いんです」という小林さんの言葉の意味が分かった気がした。

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フィールドワークのあとは必ず飲み会を開催し、その日の話で盛り上がる。小林さんは「飲み会までがフィールドワーク」だと話した。写真(右)の中央が小林さん

(取材・文:井手真梨子)

リンク:境界協会Facebook

取材対象者プロフィール

小林政能

小林政能境界協会主宰

1967年生まれ。埼玉県川口市出身。(一財)日本地図センターの総括研究員として、各地の講演会や「夏休み地図教室」「地図ナイト」などの普及イベントを手掛ける。地図雑誌・月刊『地図中心』の編集担当。2014年に境界協会を立ち上げ、定期的にフィールドワークを企画している。

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