祭りで日本を盛り上げたい! 人が集まる祭りをプロデュースし、祭りの可能性を広げるオマツリジャパン代表加藤優子さん

加藤優子株式会社オマツリジャパン代表取締役

2017.06.26

外国人と一緒に祭りに参加

 

目黒桜まつり
外国人にも大人気の目黒の桜まつり

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国内向けツアーで訪れた先で、外国人旅行者と遭遇。居酒屋が交流の場に

 オマツリジャパンの「ツアー事業」では、若者を集めて地方の祭りに一緒に参加したり、外国人旅行者向けの企画を実施している。特に、インバウンドではモノ消費からコト消費へと変わりつつあり、旅行代理店と組んだオプショナルツアー企画が増えている。

 昨春の中目黒桜祭りに行くオプショナルツアーでは、外国人観光客が約20人集まった。桜を見た後は、近くの居酒屋へ。現地の人と触れ合いたい、日本の文化を知りたいと思っている外国人も多く、祭りを通じた国際交流の場となった。

加藤:目黒川の提灯を見て「あれは何?」と聞かれたので、「この提灯の寄付で、目黒川の桜まつりが維持されているんだよ」と教えてあげたり、「ホッピーって何?」と聞かれて「Fake beer」と教えている人もいました(笑)。せっかく日本にはいろいろな祭りがあるので、外国人が祭りを目的に日本を訪れるぐらいに、どんどん祭りのことを知ってもらいたいと思っています。

祭り主催者を支援するWEBサービスを立ち上げ

 3つ目の事業の柱は、「情報発信」である。これまで祭りの主催者に代わってウェブサイトやSNSでの情報発信を行ってきた。今年、大手企業に勤めていた2人が新たに会社に加わり、現在、ウェブプラットフォーム「オマツリジャパン リーダーズ」を構築している。ウェブでの情報発信、チラシの作成、資材・警備・保険などの手配、行政への申告書の作成など、主催者の支援を目的としたサービスで、主催者は無料または安価で利用できる。主催者が祭りの情報を発信し、一般参加者がその情報を受け取るだけでなく、属性調査やアンケートで祭りに関するデータも蓄積し、飲食店、交通、ホテルなど周辺産業も巻き込んで、祭りの発展につなげたいと考えている。

加藤:例えば食料品や日用品のメーカーにとっては、祭りは「たくさんの人の目に触れるメディア」として関心が高かったりします。今は祭りでスポンサー企業を集めるのに結構苦労しますが、データが蓄積されていけば、可能性が広がっていくと思います。
 楽しい祭りは、売り手良し、買い手良し、世間良しの三方良しを実現できます。祭りにイノベーションを起こして、日本を盛り上げていきたいですね。

 (取材・文/城市奈那)

リンク:オマツリジャパン

取材対象者プロフィール

加藤優子

加藤優子株式会社オマツリジャパン代表取締役

1987年生まれ。東京都練馬区出身&在住。2012年武蔵野美術大学油絵科卒業。2011年の青森ねぶた祭りをきっかけに、仕事の傍らで祭りの支援活動を始める。ニーズの高まりを受けて、2014年に退職し、任意団体のオマツリジャパンを立ち上げる。2015年に法人化。

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