近所で、旅先で、さらに自宅でも。 じわじわ高まるコケの人気。その理由とは?
足下にこんな世界があったとは!
そもそも、道端や庭の隅っこにモヤモヤッと生え、私たちがぞんざいに踏みつけたりもしているあの緑の塊に、人々が心惹かれる理由はなんなのか。ルーペを使ってコケを見てみると、すぐにその答えがわかる。
倍率10倍のルーペで見たコケの世界、それは予期せぬ美しさと不思議に満ちている。1本1本のコケは茎が立体的に立ち上がり、じつに精巧にできている。たった500円玉ほどの面積の群落がまるで生い茂る森のようだ。しばらく眺めていると、なんだか自分が小さくなって森の中の木々を眺めているような一種のトリップ感。足下にこんなに奥深いミクロの世界があったなんて!
自分の中で「たかがコケ」と凝り固まっていた価値観が一変する面白さ。冒頭の観察会で発せられていた人々の奇妙な声は、まさにルーペでコケを見て、思わず漏れ出てしまった驚きや感動の声なのである。
▲駐車場の砂利の上などでよく見られるエゾスナゴケ。水を与えると瞬時にモコモコと葉が開く
▲岩上に生えるフルノコゴケ。コケなのにまるで宝石のようなきらびやかさ
▲都市部の公園や庭でよく見られるジンガサゴケ。ひと目見て「エイリアン!」と悲鳴をあげる人多数
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