観光まちづくりに「ツアーデザイン」の考えを あわらツアーデザインセンター

2016.01.05福井県

観光がまちづくりに関わる手法として「デザイン」を導入

さまざまな芦(足)湯で楽しむ観光客
さまざまな芦(足)湯で楽しむ観光客

 福井県あわら市の大きな地域資源は「温泉」で、関西の奥座敷と呼ばれるほど、関西・中京地区から多くの観光客を集めてきた。保有する源泉数74本は周辺温泉地と比較しても規模が大きく、高度経済成長期には、会社などの団体旅行にも多く利用された。しかし、観光客のニーズ変化もあり、宿泊者数は年間最大140万人(平成3年ごろ)から、一時70万人(平成23年)まで縮小していた。

 新しいニーズを知り、対応しなければ地域資源が活用できない。どんな観光商品を開発すればいいか、まちづくりそのものが観光と一致する地域で、新しい取り組みが始まったのだ。平成21年にツアーデザインセンター準備室を発足、室長に近畿日本ツーリストから西文雄氏を招き、観光に「ツアーデザイン」の考え方を本格的に導入していった。

 年間宿泊客数を83万人まで復調させた成果について、現あわら市観光協会事務局長でツアーデザインセンター室長の武田正彦さんに、センター発足から現在までを踏まえてお話をうかがった。

武田
「あわら市ツアーデザインセンターはあわら市観光協会が平成22年に一般社団法人化することで誕生しました。第3種旅行業の登録を行い、着地型商品の開発を行うのがその目的でした。
 『ツアーデザインセンター』を名乗ったのは、旅行商品の開発だけでなく、まちづくりに関与していきたいということがあったからです。
 これまであまり考えていなかった<この地域にどんな観光素材があるのか>そういう目線、いってみれば県外のお客様の視点を意識して素材を探し、それをどう生かすか、何と何を結び、コーディネートしていくかを探っていかなければいけないと考えたのです。

 まずは『何が強みで、何が弱みなのか』足元を見つめ直そうということから始まりました。
 開設した平成21年には、近畿日本ツーリストからセンター長(当初は準備室長)を招き、民間のプロのノウハウを取り入れ、旅行社の販売チャンネルも生かしながら始めた取り組みでした。
 我々は地域のために着地型商品を開発したくてこの取り組みを始めました。そんな中から、さまざまな人がかかわる『あわら蟹がらプロジェクト』などが生まれてきています」

 あわら市観光協会とあわらツアーデザインセンターは組織としては同じもので、その考え方を表にPRするための名乗りが「ツアーデザイン」なのである。

 

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