よくばり女子に高知の新しい魅力を提案する「こうち女子旅プロジェクト」 高知ファンを増やし、女性の誘客に取り組む
ツアー実施で気づいた新たな魅力と課題
市文化のある高知らしい「オーガニックマーケット」
ツアーでは、高知の喫茶店文化を知ってもらおうとカフェ巡り、海沿いのレストランでの食事、室戸岬の海洋深層水を使ったスパ体験など、これまでのイメージとは違うコンテンツを盛り込んだところ、参加者はとても喜んでくれたが、最終日に1人から「カツオはいつ食べられますか?」と言われた。女性に喜んでもらうことを意識しすぎて、高知らしさから遠ざかった旅になっていたのである。
地場:「まず最上のカツオを食べていただくなど高知の王道も堪能していただき、その上で新しい高知の魅力を伝えることが大切だと気づかされました」
江戸時代から続く日曜市
新しい発見もあった。高知は、市内のあちこちで市が立つ街路市文化があり、江戸時代から続いている日曜市や、オーガニックマーケットなどが開催されている。地元の人と会話を楽しみながら試食して、採れたての野菜や果物を購入し、途中で立ち寄った道の駅では柚子味噌を購入するなど、あちこちで買い物に時間をかけて楽しんでくれた。日常にある地元の食文化も観光資源となることが分かった。
一方で新たな課題も見えてきた。高知には四万十川、水質日本一の仁淀川、吉野川などの全国トップレベルのきれいな川がある。川を活かす強みがあるので、カヌー体験をプランに入れていたが、当日になって、川を目の前にした参加者から「水が怖い」と不安の声が挙がった。
全国トップレベルの美しい川でカヌー体験
都会で暮らす人にとって、川で遊ぶことはハードルが高く、怖がる人もいる。川遊びに慣れていない人の視点に立って、「インストラクターが付き添って1から10まで教えてくれるので安心ですよ」「川の深さはこれぐらいですよ」と、きめ細かな情報を提供することが、まず必要だったのだ。その上で、楽しさを伝えることが大切だと気づかされた。また、こうした情報をどのタイミングでどういう風に伝えるのかも検討材料となった。
地場:「どうしても川に入るのが無理という人には、酒蔵見学など別の案も用意できます。でもカヌーは高知らしいアクティブな体験としてぜひおすすめします。一度やってみると好きになってもらえる自信はありますよ」
そんな地場さんたちの想いが通じたのか、当初「水が怖い」と言っていた参加者も結局はカヌー体験に挑戦し「高知に来たらまたカヌーをしたい」と言ってくれたそうだ。
ツアー終了後にはヒアリングやアンケートを実施した。その結果と、メンバーが気付いたことや反省点などを関わった現地の事業者にフィードバックして、それぞれのブラッシュアップに活用した。
完成した女子旅プラン(室戸)
四万十川のプラン
仁淀川のプラン
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