オムライスを求め日高村に人が殺到! プロジェクト開始から3年間で17万食を販売した「日高村オムライス街道」とは

2017.05.10高知県

オムライスを求め日高村に人が殺到! プロジェクト開始から3年間で17万食を販売した「日高村オムライス街道」とは
オムライスコレクション2016のグッズ部門入賞者

 高知県日高村では、特産品のシュガートマトを使ったオムライスで観光客を増やそうと2014年4月から日高村オムライス街道プロジェクトを実施している。 日高村が主体となり、村内の飲食店が参加してスタンプラリーを展開しながら、プロジェクト開始から2017年3月末までに約17万食を販売した。
 日高村ではなぜプロジェクトがスタートし、どのようにして集客に成功したのか。プロジェクト当初から携わっている日高村役場産業環境課山本奈央さんに話を伺った。

知名度アップをかけた村おこしプロジェクトが始動

オムライスを求め日高村に人が殺到! プロジェクト開始から3年間で17万食を販売した「日高村オムライス街道」とは
 糖度8.0以上を誇るシュガートマト

 高知市から西に約16キロの距離にある日高村は、北部に清流・仁淀川が流れ、中心部には丘陵地帯が広がり、県内3大鍾乳洞の一つ「猿田洞」がある自然豊かなところである。主な産業は農業で、糖度8.0以上を誇るシュガートマトをはじめ、茶、米、ショウガ、文旦などを生産している。

 日高村には特産品があるにもかかわらず、近隣のいの町や佐川町と比べ知名度が低く、誘客につながる名物がないことが悩みだった。

山本:高知市内で「日高村から来ました」と話すと、「どこにありますか?」とか「えらい遠くから来ましたね」といった反応をされることもしばしばで、観光客からは通過されてしまう村でした。

 日高村の戸梶眞幸村長は村の知名度を上げる策を模索していた。ある時、村長が着目したのが村内を東西に横断する国道33号線だった。33号線ではオムライスをメニューとして提供する飲食店が点在している。それらの飲食店をつないで「オムライス街道」と命名し、特産品のシュガートマトを使ったオリジナルのオムライスを提供すれば、知名度も上がって観光客を誘客できる取り組みになるのではと考えた。 2013年に高知県から村へ出向してきた笠岡慶三さんが、村長のアイデアを実現するべく、村内の飲食店を訪ねてプロジェクトへの参加を呼びかけた。「日高村産のシュガートマトを使います」「できるだけ地場の野菜を使います」「食べるみんなを笑顔にします」という3つの約束のもと、特典付きのスタンプラリーを実施する「日高村オムライス街道」プロジェクトが4月からスタートした。山本さんはこの時からプロジェクトの担当となった。

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シュガートマトのピューレによる手作りソースが特徴の「お母さんの手作りケチャップオムライスセット」 喫茶わのわ2号店

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