世界のカメラ愛好家に「京の舞妓さん撮影」を提供 ―撮影会とオープンデータによる公開の組み合わせで世界へ発信―
シェアリングエコノミーで新しいビジネスモデルづくり
花街の再生に向けて、情報発信者を世界のカメラ愛好家に限定することで利用者の顔がはっきりと見えるビジネスモデルを実現させました。
このビジネスモデルのコアは、シェア(共有)という点にあります。
シェアリングエコノミーの観点から見ると、次の3点が重要となります。
・人のやりがいをシェア 人の気持ち、想い、心意気などをシェアして自分が主役に(この場合、撮影者が主役)
・オープンデータが媒介 撮影した写真はみんなでシェア
・クラウドプラットホームの活用 コストの低減
2016年は舞妓さん撮影会を20回開催し、延べ約200名が参加しました。参加者の約80%が京都以外からでした。 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県などに加え、イギリス、オランダ、アメリカ、フランスなど海外からも参加してくれました。
また、男性に限らず、女性の参加者が非常に増えています。
そして、オープンデータとして公開された写真は、2017年4月末現在で2,100枚を超えました。
従来のビジネスモデルからシェアリングエコノミーにチェンジすることで、イノベーションを起こしたのです。
また、シェアリングエコノミーという形態の中で適正な参加費(1回10,000円~13,000円程度)を徴収することで、運営経費がまかなえるとともに、参加者の意識も高く保つことができています。
総務省平成27年版情報通信白書では、シェアリング・エコノミーとは「個人が保有する遊休資産の貸出を仲介するサービス」と定義しています。
個人間での「モノ」の貸し借りです。
しかし、「花なび」や「オープンデータを活用した舞妓さん撮影会」は、「モノ」ではなく「ヒトの想い、知恵」を仲介する新たなシェアリングエコノミーです。
地方の魅力で新たなイノベーションを起こすためには、この「ヒトの想い、知恵」をコアとして多くの人々を巻き込んたシェアリング・サービスがとても重要といえます。
リンク:舞妓さん~写真をオープンデータ化
リンク:舞妓さん撮影会~写真をオープンデータ化 Facebookページ
※こちらのリンクからはios対応の「舞妓撮影会」アプリ(無料)についてもご覧いただけます
■著者プロフィール
内閣府「地域活性化伝道師」
花なびをはじめ、徳島大学モバイル、奈良バスなびなどの開発も手掛ける。
オープンデータ活用による地方創生の取り組みでは、京都の花街再生に向けて、世界のカメラ愛好家に「舞妓さん撮影会」を提供し、「京都の魅力」を世界に発信するビジネスモデルを構築している。
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