グランピングは新しい自然体験観光になり得るか?
最近、観光の新しいスタイルとして「グランピング」というコトバを耳にされることがないだろうか? この2~3年で全国に新たなグランピング施設が次々と誕生して話題になっている。しかし、グランピングとは一体何なのか? どういう観光スタイルなのか? 明解に答えられる方はまだ少ないはずだ。そこで、日本唯一のグランピング専門雑誌「Glamp」を2015年に創刊、発行人と編集長を兼任する立場から、そのことを少しでも詳細にお伝えしたいと思う。
手ぶらで快適に自然体験
自然の中のレストラン
グランピングとは「グラマラス」と「キャンピング」を合わせた造語で、欧米、主にヨーロッパから起こったムーブメントである。当初は、美しい自然の中にベッド、リビングなどを配したテントが設営され、ゲストはそこで手ぶらで快適なキャンプを楽しむことだった。
その「自然を手ぶらで快適に楽しむ」というテーマで、キャンプ以外でもさまざまなスタイルが提案されるようになり、それらすべてがグランピングという言葉で表現されるようになった。例えば日本では2015年に開業したグランピング・リゾート「星のや 富士」が有名だが、この施設は富士山を眺めるホテル棟に宿泊して、敷地内の森でさまざまな自然体験を楽しむことができる。もはやそこにはテントさえないのだ。
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