グランピングは新しい自然体験観光になり得るか?

吉村司グランピング・マガジン「Glamp」編集長

2017.01.26

全国にグランピング施設が増加中

 日本では前述した「星のや 富士」を皮切りにここ2年の間にさまざまなグランピング施設が全国で開業している。話題のスポットとしては、2016年7月、兵庫県三木市に「ネスタリゾート神戸」というネーチャーテーマパークが開業。そこに800名収容のグランピングBBQパーク「グランプBBQパーク」がオープンした。これは弊誌がプロデュースしたグランピング施設で、バーベキューを自然の中で快適に楽しんでもらうことに特化したものだ。12月には、日帰りではなく宿泊してバーベキューを楽しむためのグランピング・キャビン、常設グランピング・テントも合わせて15棟完成。シーズンオフながら人気を博している。
 また、千葉県には農園体験+グランピング施設「ザ・ファーム・キャンプ」が2016年に開業。栃木県には天体観測+グランピング施設「森と星空のキャンプヴィレッジ ツインリンクもてぎ」も同年開業している。
_BR_7406aテントも快適な空間に

 今年注目のグランピング・エリアはなんといっても沖縄と北海道である。沖縄は1年を通して自然体験が可能な環境であることから、グランピング施設の開発計画が相次いでいる。北海道も各地でスキーシーズン以外の新しい観光スタイルの目玉として、グランピングに着目している。いずれも、ホテル・リゾート建設のような莫大な資金と期間をかけるのではなく、自然環境を生かした最小限の施設で、短期間に低コストで建設できるグランピング施設に魅力を感じる事業者が増えている。

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