石見銀山で中国人観光客のニーズを探る 大田市観光振興課キョウグンさんに聞く
爆買いから体験型観光へニーズが変化
中国人を案内する中で人気が高いのは、江戸時代に天領となった石見銀山の中心地・大森町の「町並み地区」である。
町並み地区は代官所跡から約1kmにわたって武家や商家、民家が軒を連ね、格子戸や石州瓦の屋根など、日本の建築をゆっくりと見学できる場所だ。さらに近年では、U・Iターンで移住した人たちが古民家を活用して開いたカフェやパン屋、雑貨店などの店舗で買い物を楽しむことができる。「町並み地区」を抜けると、銀の採掘や精錬が盛んに行われた「銀山地区」へと続き、自然、人の暮らし、遺跡が一体となった美しい景観が保たれている。
キョウ:
「中国の有名な観光地は人が多すぎて、ゆっくりと見学できません。年間で1,400万人が訪れる紫禁城は、周辺で人々とのけんかが起こるなど常に騒がしい状態です。しかし大森の町並みは静かでリラックスできるため中国人から好評です」
北京からパワーブロガーを招待
また、昨年12月には島根県・鳥取県・全日空が連携し、中国・北京からのパワーブロガーたちを招致したツアーにガイドとして同行した。ツアーでは、島根や鳥取の観光地を巡り、大田市では石見銀山での散策のほか、特産のイカの刺身を味わったり、鳴き砂で有名な「琴ヶ浜海岸」や世界一大きい砂時計がある仁摩サンドミュージアムなどを訪れた。
キョウ:
「中国人は世界一とつくものが好きなので、サンドミュージアムで時間を費やすと思っていましたが、実際には海を初めて見た人ばかりだったので、琴ヶ浜海岸で長い時間写真撮影をしていたのが印象的でした」
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