外国人向け情報発信のコツ 台湾で大人気の日本旅行情報サイト「ラーチーゴ―!」を運営する吉田皓一さんに聞く
相手の習慣・文化を理解するのが大前提
情報発信をする上でまず大切なのは、相手を理解し、思いを汲み取ることだ。
例えば台湾人であれば、日本に来て残念に思うことの一つに「中国人と間違われること」が挙げられる。
台湾は繁体字中国語圏だが、中国本土と同じ簡体字のメニューを出されたり、台湾人はVISAやMASTERなどのクレジットカードも使えるが、「(中国人が利用している)銀聯カード」を持っているか」と尋ねられたりすることがある。
さらに、店によっては「中国人お断り」と追い出されてしまうこともあり、中国人に間違われないために外で中国語を話さないよう気をつける旅行客もいるぐらいである。
そういう彼らの気持ちを理解した上で、情報を伝えるように心掛けている。
日本での箸のマナーについて紹介したページ。相手の文化・習慣を理解した上で、伝えることが大事
台湾人は日本のことをよく知っているのに、日本人は台湾のことをよく知らないと思うことが多々ある。台湾と中国の違いを分かっている人はいまだ少なく、旅行博覧会で台湾人に簡体字で書かれた日本のパンフレットを配るという失礼なことをする関係者もよく見かける。
日本に来てもらいたいと思うなら、相手の習慣や文化を理解しようとすることが、まず第一歩だろう。
(インタビュー・文/城市奈那)
■取材対象者プロフィール
奈良県出身。防衛大学校を経て慶應義塾大学経済学部卒業後、朝日放送入社。総合ビジネス局にて3年間にわたってテレビCMの企画・セールスを担当したのち退職。2013年ジーリーメディアグループ創業。大学在学中に独学で中国語を習得。
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