外国人向け情報発信のコツ 台湾で大人気の日本旅行情報サイト「ラーチーゴ―!」を運営する吉田皓一さんに聞く
ジーリーメディアグループの皆さん。後列中央が吉田晧一代表取締役。スタッフの8割が台湾・香港出身
ガイドブックには載っていないローカルかつ旬な情報を集め、台湾で人気ナンバー1を誇る日本旅行情報サイト「ラーチーゴー!」。ソーシャルメディアでユーザーの声を反映しながら進化を続ける同サイトを運営するジーリーメディアグループの吉田皓一代表取締役に、外国人に向けた情報発信のポイントについて話を伺った。
“外国人”で一括りにしたマーケティングは間違い
「訪日外国人客」という言葉をよく耳にするようになったが、外国人と一言でいっても言語や宗教、文化や習慣が全く異なれば、嗜好や消費動向も大きく異なる。
例えば日本の観光でも、欧米系の人は寺社仏閣や武士など文化に触れることを好むのに対し、中華系の人は買い物が好きという傾向がある。同じ中華系でも中国人と台湾人では異なるし、同じ台湾人でもLCCに乗って日本に来る層と富裕層では異なる。
これだけ異なる人たちを“外国人”として一括りにして、マーケティングをしようとすることがそもそも間違いだろう。
マスコミも「外国人に今人気のスポット」など、いまだ外国人として一緒くたに扱うことが多く、このことは日本がこれまでいかに内向きだったかをよく示している。
観光のプロモーションを見ていても、無駄だと感じるものが多い。
すべての人に発信しようと多言語化すると、逆に誰にも読まれない情報になる。ターゲットを絞るのが大事
英語や韓国語、中国語、タイ語など多言語に翻訳されたパンフレットを見かけるが、日本語の文章をただ翻訳しただけで、相手がどういう情報を求めているかを把握していないために、相手から見るとまったく面白くないパンフレットになっている。
世界中のすべての人に情報を発信しようとすると、却ってどんな人の心にも刺さらない情報になる。
外国人に情報を発信するのであれば、まず誰に届けたいかのターゲットを絞って対策をすることが大前提だといえる。
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