言葉の壁は高くない、自信を持っておもてなしを ―インバウンド客に腰が引けている飲食店
メニュー、 Wi-Fi環境・・・インバウンド観光客の意外な不満点
以下では、2013年に調査したデータを中心に、2015年以降の事例も交えて紹介する。
アンケートの様子
まず、インバウンド観光客が満足していた点から見ていくと、接客や料理の味については満足度が高い。この点、まずはおもてなしについては合格点に達しているといえよう。
ただし、別のオンラインの日本全体のデータをみていくと、アジア圏の観光客について、日本酒などに不満があるケースもある。団体旅行で来ることが多いことが原因で、あまり選択肢がないことなどが影響している可能性もある。欧米からは、肉などを食べないベジタリアンのための菜食の食事の準備がないことなどが指摘されている。
メニューや説明についての外国語表記や説明についての満足度も高くなく、飲食店側は張り紙や寿司の指差しイラストなどで対応しているということだが、それだけでは不十分なのであろう。地域の伝統野菜や物品については、片言でもいいので店員からの口頭での説明やメニューでの説明が欲しいといった対応が考えられる。
他にもインフラに意外な不満があった。中国などのアジア圏と欧米の観光客に共通して不満と感じられている項目が、携帯電話やパソコンを無線でつなぐWi-Fiに対して比較的高い不満を抱いていた。特に中国系の客のなかではWi-Fi 環境への不満が高く、携帯電話会社のWi-Fiのステッカー表示が、公共のものと誤解されたりしていた。欧米系でも技術や料金が不明瞭であることで「料金が分からない」と旅行客が利用に二の足を踏んでいる実情があった。
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