言葉の壁は高くない、自信を持っておもてなしを ―インバウンド客に腰が引けている飲食店

香坂玲東北大学大学院 環境科学研究科教授

2016.02.16石川県

外国人観光客の呼び込みに消極的な飲食店

 2015年の外国人観光客が2000万人に迫るなかで、インバウンド観光という言葉が一般的になりつつある。その需要を取り込もうとする商品やサービスが注目されている。
 ただ、筆者が日本政策投資銀行などと共同で実施した金沢市内の調査では、飲食店は外国人旅行客に対してそれほど積極的ではないという気になるデータも出ている。

 なぜ飲食店は呼び込みに消極的なのか。また飲食店側で工夫できることは何か。インバウンド観光客が不満に思っている点は何か。データを中心にみていこう。

全国:訪日外国人客 延べ宿泊者数
全国:訪日外国人客 延べ宿泊者数
(資料)観光庁「宿泊旅行統計調査」(従業員10人以上の施設)、日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」
(注)国籍不詳は「その他」に含む。

石川県:訪日外国人客 延べ宿泊者数
石川県:訪日外国人客 延べ宿泊者数
(資料)観光庁「宿泊旅行統計調査」(従業員10人以上の施設)
(注)国籍不詳は「その他」に含む。

※上記グラフは2016年3月に発表した株式会社日本政策投資銀行・国立大学法人金沢大学地域創造学類香坂玲研究室の共同レポートに詳細を掲載している。以下のサイト等でリリースした。
http://www.dbj.jp/ja/topics/dbj_news/2015/html/0000022074.html

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