よりよき観光文化の継承にむけて 第4回 “づくり”こそがよりよき観光文化継承の鍵
“よそ者、ばか者、わか者”の本当の意味
狐の夜祭り。踊りも曲も自作自演(新潟県柏崎市高柳町)
昔、観光振興や地域振興には、“よそ者、ばか者、わか者”が必要だ、などと言われました。今でも言う人が。本当でしょうか。
実は、そんな事実はないのではないでしょうか。“よそ者”といっても、外から来て地域に根ざし愛着を持った人がそう呼ばれるのであって、すでによそ者ではない人たちなのでは。屋久島のガイドは9割がよそから来た人と言われたので聞くと、そのほとんどの人は10年、またはもっと昔に島へ来た人であるとのこと。観光振興などでその範疇に入れられている人も、実は今後もその地域に身を置く決意のある人たちであり、よそ者といわれることを最も嫌う人たちなのでは。地元住民だからこそ活動・活躍ができるのではないでしょうか。
“ばか者”の意味も複雑です。もちろんストレートな言葉の意味での馬鹿では人や地域を動かすことはできません。ばか者の意味は、地域や世間の常識に逆らい新たな常識を創り上げるまで信念を貫ける人、自身を顧みず地域に貢献しようと努力をする人、そして地域や人の意識を変えることのできる実行力を持つ人ではないかと思いま。
そして“わか者”は、若者の意識と行動力を持った人。決して年齢だけを問われているのではないのではないかと思います。どこまでを若者と言うかは人それぞれですが、本人が自身を若者と思い、思い続けることが大切なのでは。後輩に道を譲るまで常に現役であり続ける人は、地域おこしにおいてはわか者の範疇にあるのではないでしょうか。
また、この三者の言い方は、瞬間的なことを捉えているだけであり、継続的な地域振興の中で表現するものではないと思います。
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