地域性を生かした現代的なお土産のデザイン 【後編】
旅の楽しみとして欠かせないお土産。最近では通信販売により、旅先で知ったり、お土産でもらったりした商品を再購入したりすることも可能になり、お土産は地域と人をつながる役割も果たしています。
地域性を生かした現代的なお土産のデザインについて、「買ってもらえるお土産品のデザイン」に続き、パッケージデザイナーの福井政弘さんにご紹介いただきました。
形状・素材でその土地らしさを表現
FUJIYAMA COOKIE
FUJIYAMA COOKIE(山梨県富士河口湖町)
マドとクッキーそのものが富士山の形をしたFUJIYAMA COOKIE
中身のクッキーとパッケージの形状の両方が富士山の形を模している楽しいお土産。
箱のマドは富士山の形になっており、フレーバーごとの色合いとその楽しい形が陳列時のインパクトを高めている。
世界遺産に登録されてから富士山を訪れる観光客が増え、形を模したお土産も増えたが、商品を思い通りに並べられる自分たちの店とは違い、サービスエリアなどのお土産販売スペースでは自分たちの商品を思うように並べられないケースが多くなっている。
このクッキーは、どんな場所でも並べたときにキレイに見えるように考えられている。
箱の上には持ち手。子どもも喜びそうなカジュアルなお土産
カラフルな色と整ったきれいな形状が整列したときのインパクトを高めている
FUJIYAMA COOKIE
http://www.fujiyamacookie.jp/index.html
極薄 ごまチョリ・3色
甜菓堂(宮城県仙台市)
仙台七夕祭りの飾りや伝統工芸品の風鈴を模した外箱のマド
マドの形状が仙台七夕祭りの飾りや宮城県の伝統工芸品である風鈴の形を模しており、外箱と折り込んだ袋の組み合わせもどことなく風鈴の外見をイメージさせ、商品全体で土地柄が伝わるように工夫されている。
外箱の紙にはお茶殻が混ぜ込まれ、かりんとうらしい食感が感じられる。
袋を箱で包む形状もどことなく風鈴の外見に似ている。外箱の紙にはお茶殻が混ぜ込まれている
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