世界中から友達がやって来るWWOOF
左はイギリスから、右はスイスから来たウーファー
WWOOF(ウーフ)の仕組み
上の写真の2人を見ていたら、なんだか一緒に微笑んでしまいそうになりますね。左はイギリスから、右はスイスから来た旅人です。遠い国からはるばると、アジアの一国、日本へやって来て、そして和歌山県で一緒に田植えをしています。二人はインターネットで日本の農家と友達になって、別々に到着し、この農家で初めて知り合いました。
2人はWWOOF(ウーフ)の仕組みを利用したのです。WWOOFのウェブサイトで、日本の農家とやり取りをし、約束をかわし、来訪。そして短期間、農家の家族と一緒に過ごしているのです。旅人は、ウーフをする人という意味で「ウーファー」と呼ばれていて、農家側は、「ホスト」と呼ばれています。
WWOOFは、World Wide Opportunities on Organic Farms (直訳で、世界に広がる有機農場での機会)の略で、世界約60カ国で行われている仕組みです。旅人であるウーファーが、オーガニックファームへ行き、農家の家族と一緒に生活し、有機農業の技術や農の知恵を学び、実践していきます。ホストは食事と寝る場所を提供し、自分の知っていることやできることをウーファーにしてあげます。農業以外では、例えば、近郊の名所を案内したり、移住に関するアドバイスをしたり、個人的な恋愛相談に乗ることもあります。
ウーファーが先のように外国から来た人たちなら、日本語を教えたり、花の生け方を見せたり、サブカルチャー好きには知っているアニメや漫画情報を教えたりすることもあります。
反対に、ウーファー側は、雑草取り、堆肥作り、種まき、収穫、梱包、動物の餌やりなどの農業に関することや、料理の補助、皿洗い、家の掃除、そして子どもの遊び相手をしたり勉強を見たりと、農家の暮らしのあらゆることについてお手伝いをします。
こうして短い間、ウーファーとホスト家族は寝食を共にします。二者は、主従の関係ではなく、サービス提供者とお客さんの関係でもありません。ウーファーとホストは一切お金のやりとりはしないのです。そうです、ウーファーとホストは、まるで家族のような関係をこの短い間に構築していくのです。「相手に何をしてあげたら喜んでくれるだろう」と言うことを念頭に生活を共にする、フラットな関係を作り上げるのです。
滞在期間の平均は2週間ほど。しかし、その別れの際には、つながりがより強化された後なので、涙、涙で、ハンカチが必要になってしまうときがあるくらいです。
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