山中漆器の制作現場をめぐるプライベートツアー

2021.05.26石川県

山中漆器の制作現場をめぐるプライベートツアー
木地挽き

 石川県加賀市で、山中漆器の制作現場をめぐる予約制のプライベートツアー「CRAFTOUR(クラフツアー)」が4月20日から予約を開始した。コロナの感染対策に配慮しつつ工房で直接職人の技を見て、職人と触れ合える場を提供する。運営は加賀市の元地域おこし協力隊の篠崎健治さん。「山中漆器のファンを増やしたい」と企画し、山中温泉町の空き店舗にクラフツアーの案内所兼山中漆器のセレクトショップを開設した。

 ツアーは、木材をろくろなどで回転させ、それに刃物を当てて器の形を削り出す「木地挽き」、漆で模様を描き、金銀の粉などを蒔きつける(振りかける)「漆塗り・蒔絵」、伝統的な木製漆器だけでなく、合成樹脂素材を使った合成漆器の成形や塗装など現代漆器の技術が見学できる「成形・塗装」の行程の異なる3コースで、それぞれの職人の工房をたずねる。作業の見学や対話がメインで、体験はなし。10人の職人が協力しており、予約の日程や3つのコースをめぐる順番などは見学者と事前に相談して決める。セレクトショップで山中漆器を購入することもできる。なお、ツアー中はほかの客との接触はなく、職人との間も仕切りを設けるなど感染対策も万全だ。

 このツアーは篠崎さんが地域おこし協力隊時代の2019年、運営に関わった工房巡りのイベントが原点。3日間で8千人を集め、職人にも好評だったため年間を通してやりたいと一念発起し、任期終了後に起業し実現にこぎつけた。

 ツアーでは職人の技や仕事に対する誇りなど、職人の人間味に触れられるのが魅力という。ツアーは各コース2時間で費用は1人9,900円。案内所は午前10時~午後5時。火水木曜日は定休(ツアー案内は可)

山中漆器の制作現場をめぐるプライベートツアー 
漆塗り・蒔絵

山中漆器の制作現場をめぐるプライベートツアー 

リンク:CRAFTOUR 

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