湯村温泉街「おばあかふぇ」　温かいもてなしと色紙で大人気

2017.06.22兵庫県

湯村温泉街「おばあかふぇ」　温かいもてなしと色紙で大人気
65～73歳のおばあたちが活躍

　兵庫県新温泉町・湯村温泉商店街にある、65～73歳の女性が働くアンテナショップ「ゆむら屋おばあかふぇ」が注目を集めている。

　同店では、地元産の美方大納言小豆と栃餅を使って開発した大判焼き「おばあの根性焼き」や栃餅入りのおはぎ「おばあの初恋の味」を販売している。栃のアク抜きもすべて自社で行うなど丁寧なつくりで、懐かしい素朴な味わいが評判だ。さらにおばあの元気なおもてなしと、おばあに関するメッセージ入りの色紙が並ぶ気さくな雰囲気で新たな人気スポットになっている。

　色紙は「反省しないことが元気の秘訣（けつ）！！」「人生ピークは90歳！！　これからじゃ！！」などほっこりするようなメッセージが並ぶ。これは同社の久村常務が考えたもので、年配者に加え若い世代にも人気を呼び、日めくり色紙カレンダーも発売された。温かい雰囲気が若い世代から「田舎のおばあちゃんちのよう」と好評で、多い日には100人が訪れるという。さらに「おばあファンクラブ」も結成。現在子供から90歳まで約600人が加入するという人気ぶりだ。

　これらの活動が評価され今年4月には県の「第3回ひょうごいいね！　お店表彰」で地域連携部門の大賞に輝いた。これは商店街にある個性豊かな店舗を表彰するもので、伝統文化の継承や商品展開、地域活性化への貢献に加え、再雇用した同社の女性OBのおばあを地域資源として、温かさや頼もしさを引き出した点が評価された。

湯村温泉街「おばあかふぇ」　温かいもてなしと色紙で大人気
甘さ控えめのあんこがたっぷりつまった「おばあの根性焼き」