「はじめてのコケ観察会」参加レポートin水元公園(東京都葛飾区)
▲「はじめてのコケ観察会」の様子
今、全国でコケをテーマにしたイベントが開催されるなど、日陰の存在であったコケが注目されている。コケの魅力は一体何なのか。コケ愛好家で編集ライターでもある、藤井久子さんが講師を務める「はじめてのコケ観察会」で、コケの世界を体験した。
[観察会概要]
はじめてのコケ観察会
開催日時:4月15日(土)10:00~12:00
場所:水元公園(東京都葛飾区)※公園内にある「かわせみの里」集合
※藤井久子さんにご執筆いただいた記事はこちら >>>
近所で、旅先で、さらに自宅でも。 じわじわ高まるコケの人気。その理由とは?
まずは基本を学ぶ!
コケ観察会には合計21名が参加し、年齢層は10~70代と幅広く、男女比も半々くらいであった。
フィールドに出る前に、藤井さんからスライドショーを使った、コケの基本的な知識や、観察をより楽しむための知識などについて、20分ほどの説明が行われた。そして、ルーペを使った観察の方法も教えてもらい、いよいよフィールドに出る。
いよいよフィールドへ! はじめて見るコケの世界
この日観察するのは、「アーバンモスurban moss(都会のコケ)」と呼ばれる、都会でもよく見られるコケ。道路の隅や目地、石垣、植木鉢、公園など、身近な場所に生えている。
かわせみの里を出て約5分、歩道脇の土手に、雑草の間を埋めるように最初のコケが生えていた。早速ルーペで覗いてみると、透き通った明るい緑色の葉がついた、小さなかわいいコケが見えた。コツボゴケである。
いつもはコケが生えていることさえも気が付かないような場所だが、ルーペで覗いてはじめて「こんなにかわいらしく、きれいな世界があったのか」と驚いた。
その群生地にはヒツジゴケの仲間もあった。このコケは、毛糸のような葉からチクチクとした細かい毛が出ていて、地面に這うように生えている。一面に広がれば、地面が毛糸の絨毯のようになりそうだ。
参加者は、地面に貼りつくように顔を近づけ、夢中になって観察していた。私も他の参加者と同じように夢中でコケを見ていると、藤井さんがこれらのコケの特徴などを教えてくれた。藤井さんは、このように各ポイントでそれぞれのコケについて詳しく説明してくれた。
▲コツボゴケ。葉は透き通っており、美しい。葉の上半分にギザギザがあるのが特徴。これにより他の似た種と見分けられる
▲ヒツジゴケの仲間。毛糸のような葉が地面に広がっていた
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