温泉で読書三昧! 古湯温泉の古民家に泊まれる図書館「暁」オープン
景色を眺めながら、本好きには至福の時間
佐賀県佐賀市の名湯・古湯温泉街に10月1日、1日1組限定で泊まれる図書館「暁」がオープンした。昼間はカフェを営業しながら地元住民に本を貸し出し、夜は自由に読書ができる宿泊施設になる。運営する福岡市のウェブデザイナーの白石隆義さんは「本好きの人が楽しめる場所を作り、温泉の活性化にもつなげたい」と話す。
暁は、本好きで週末の古本屋を営む白石さんが、本を生業にしたいと、泊まれる図書館を計画。昨年古湯温泉を訪れた際、静かな風情と古湯映画祭など文化的な土壌を気に入り、築110年の趣のある元美容室を借りてリニューアルした。勤務先のウェブ制作会社「カラクリワークス」の事業として運営することになり、クラウドファンディングで本の購入と本棚の製作資金を募って、219人から186万2,000円の資金を集め、オープンにこぎつけた。
平屋建ての4畳半と6畳の和室には、知人60人に呼びかけ、20冊ずつ選んでもらった本が計1,100冊並ぶ。夜は本棚のそばに敷いた布団で横になりながら、好きなだけ読書を楽しめる趣向だ。
古湯温泉は常連客が行く隠れた名湯だが、近年はシャッターを閉じた店も目立つ。暁には食事や風呂はなく、近隣の店や温泉を利用してもらい、地域活性化も狙う。今では観光案内所経由で「暁」目当てに訪れる人もおり、地域の滞在時間の延長にもつながっている。白石さんは「暁を通して古湯温泉の名前を知ってもらえるといい」と期待を込める。
古湯温泉の静かな路地裏に立つ
リンク:泊まれる図書館「暁」
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