観光資源としての城 「個性」を生かした活用プラン

萩原さちこ城郭ライター、編集者

城は地域のシンボル

 近年は城の活用をめぐり、全国で天守再建や整備に関する論争が盛んだ。
 
 しかし、城の良しあしを決めるのは天守の有無や忠実さではなく、地域住民が城の個性や価値を理解の上で決断したかどうか、だと強く訴えておこう。
 城は観光資源である以前に地域のシンボルであり、過去の産物ではなく現在進行形で地域とともに歩み続けているものだからだ。

 観光客にとって満足度の高い城とは、居心地のいい城だ。それは、地域に愛され誇りにされている城でもある。
 地域のブランド確立、文化財保護、地域活性化のバランスを考慮しつつ、地域で城の未来を育てていくのが理想的な活用プランではないだろうか。

松本城天守群(長野県松本市)。松本市では松本城を観光資源として活用し、美しく住みやすい町を目指す都市政策が行われている。復元整備事業の新事例となりそうだ
松本城天守群(長野県松本市)。松本市では松本城を観光資源として活用し、美しく住みやすい町を目指す都市政策が行われている。復元整備事業の新事例となりそうだ

著者プロフィール

萩原さちこ

萩原さちこ城郭ライター、編集者

小学2年生のとき城に魅せられる。日本人の知恵、文化、伝統、美意識、歴史のすべてが詰まった日本の宝に虜になり、城めぐりがライフワークに。印刷会社、出版社、制作会社、広告代理店等の勤務を経て独立。現在はフリーライターとして執筆業を中心に、テレビ・ラジオなどのメディア出演、イベント出演、講演、講座、ガイドのほか、イベントプロジェクト「城フェス」の実行委員長もこなす。公益財団法人日本城郭協会学術委員会学術委員、文化財石垣保存技術協議会会員。公式サイト http://46meg.jp/

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