長良川おんぱく2014~流域再生への第一歩~
多彩な体験~今年のプログラムから~
神社・仏閣で体験
護国之寺の副住職、廣瀬有香さんによる「女仏師とお寺で作る茶杓~お抹茶・お菓子付き~」
パートナーの9%は神社・仏閣だ。「女仏師とお寺で作る茶杓~お抹茶・お菓子付き~」もその一つ。抹茶を茶器からすくう道具「茶杓」を竹から削りだす。
案内人は護国之寺の副住職、廣瀬有香さん。仏像彫刻を学んだ廣瀬さんは寺で教室を開いている。参加者の年代は20代から60代まで幅広く、多くは普段茶道をしている女性だ。
廣瀬さんは参加者の前でも自然な様子で話し、彫刻教室の生徒さんと机を回って声をかけ、目の前で手本を見せてサポートした。
その後、抹茶とお菓子がふるまわれた。茶道に詳しくない参加者には他の参加者が教えるなど、最後まで明るく温かい雰囲気だった。
廣瀬さんと彫刻教室の生徒さんが一人一人の机を回り、丁寧に声をかける
「日本最大級の岩窟本堂で自分と向き合う護摩祈祷」も神社・仏閣プログラムだ。案内人は長良川おんぱく初参加の岩戸弘法弘峰寺 住職田村昌大さん。20~60代の女性が中心の参加者には護摩祈祷を知らない人も多かったが、田村さんとスタッフが参加者を回って、護摩木やお札の書き方を丁寧に説明。一人ずつ護摩木を火にくべて祈祷を行うと、貴重な体験に、参加者はどこか清々しい表情で帰っていった。
「日本最大級の岩窟本堂で自分と向き合う護摩祈祷」20~60代の女性が参加者の中心
長良川を体験
長良川鵜飼の鵜匠のもとで船頭を務める平工顕太郎さんによる「川舟で朝の水面へ!命がうねる、ほんとうの長良川体験」
長良川鵜飼の鵜匠のもとで船頭を務める30代、平工顕太郎さんが案内人の「川舟で朝の水面へ!命がうねる、ほんとうの長良川体験」。平工さんは今年、長良川に親しんでもらう個人客向けのエコツアー「結の舟」を立ち上げた。蒲さんに出会い、ツアーをおんぱくプログラムとしても実施することにした。
平工さんが棹と櫂を使って木製の川舟を進める。鵜飼の話や川漁師としての話は、ここでしか聞けない。櫂で漕ぐ体験をしたり、落ち鮎を捕るための網に舟で近づいたり、水難事故の救援を学んだりする。鮎も食べられる。
振り返り研修で平工さんは、目的の達成度は満点だと話した。平工さんは開催の目的を、長良川をもっと身近に感じてほしい、川文化を伝えたいとしていた。開催すると、普段魚を食べない子どもが鮎を食べ、両親を驚かせた。普段ゲームばかりの兄弟が、競うように櫂で漕いだりもした。
「子どもの潜在的な部分を引き出せたと思います。プログラムを通して活動に賛同してくれる人に出会えました。同年代の人に長良川のファンが増えたのではないかと手応えを感じます」
長良川みちくさゼミ受講生がデビュー
「ミツバチ食堂×カラダよろこぶ岐阜野菜」の案内人は、長良川おんぱくでのプログラム開催を目指す「長良川みちくさゼミ」の今年の受講生3人組だ。岐阜の野菜の魅力を知ってもらおうと、無農薬の野菜の食事が味わえる「ミツバチ食堂」で料理を教わるプログラムを企画。ミツバチ食堂や若手専業農家の「エフスリー株式会社」にゼミのスタッフが受講生を紹介したという。
「とても勉強になり、やってよかったです」とリーダーの細江佐代子さん。今後もエフスリーとコラボしたいと話す。
「飛行機の秘密に迫る!スペシャルトークショー」もゼミ受講生のプログラム。航空機や部品の工場の社員、行政関係者からの話を聞き、クイズも行った。学生に、岐阜でさかんな航空機産業に目を向けてもらうことを目標に企画したが、参加者は飛行機好きや、航空関連社員の家族が多かった。振り返り研修でリーダーの大学生、田尻裕貴さんは「どうしたら学生に伝わるのか。難しかった」。しかし「マニアックな内容で26人も参加したのはすごい」という意見も出た。
おんぱく終了後の「振り返り研修」でグループごとに意見交換
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