湯沢にタイ人観光客が急増! 二階堂パサナさんが実践する「まごころ」のおもてなしとは?
タイ人観光客の訪日を実現させる3つの情報
湯沢町の雪景色
――facebookページ「Love Yuzawa Town」をどうして始めたのですか?
パサナ:16年前から湯沢町で暮らすようになり、友達とのコミュニケーション手段として、SNSをよく利用していました。ある時、友達が掲載していた雪の写真が黒いことに驚いて、湯沢の雪は白くて美しいことを教えようとfacebookに掲載したら、多くの人から反響があったのです。少しずつ湯沢のいいところをタイの人に向けて紹介していたら、個人ページにアクセスが増えて、プライベートと分けたい理由から2012年に「Love Yuzawa Town」を立ち上げました。
――どんな情報を掲載していますか?
パサナ:「Love Yuzawa Town」の読者は、30代から40代が多く、湯沢町に関心がある人や日本の観光場所を探している人などが中心です。現在は2,700件以上の「いいね!」を獲得しています。
情報発信のポイントは3つあります。1つ目は写真を中心に、友達に話しかけるような言葉で投稿します。タイの人は長い文章や、重苦しい表現を好みません。親しみやすく、インパクトのある写真で惹きつけることが大切です。
2つ目は外国人が参加できない直前のイベントは掲載しません。相手の立場で考えた時、すぐに行けない情報よりは、半年先や次のシーズンに楽しめる情報だとより嬉しいですよね。
3つ目は見る人が必ずその場所に行けるように、かなり細かく交通アクセスを掲載しています。「○○駅からバスで○分」では、タイの人は目的の場所にたどり着くことができないので、バス停を降りてから右、左など進路を正確に提供します。こうした情報を提供するときには、信頼性が大事なので、きちんとした言葉を使います。
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パサナ:交通アクセスに関して、心配がない施設が1カ所だけあります。
それは越後湯沢駅から少し離れたイチゴ園です。「Love Yuzawa Town」を始めるまでは、アクセスが整っていませんでした。このため、寒い場所で本数の少ないバスを待つよりもタクシーの利用を勧め、帰りは私がタクシーを呼んで、戻ることが出来るように手配をしていたのです。その様子を知った観光協会の方が協力してくれて、タイの人が行ったら、必ずタクシーを呼んでもらえるシステムになりました。
「Love Yuzawa Town」には、新鮮な情報を求める人たちから毎日のように質問やコメントが寄せられています。
「○○に行きたいけれど、どのバスに乗ればいいの?」「時刻表はどこで見れますか?」など些細な質問に全て返信します。こうしたコミュニケーションの繰り返しが、旅行者にとって安心につながり、湯沢町に訪れてくれるのではないでしょうか。
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