心でつながる、帰ってきたくなる宿 ゲストハウスPongyi[ポンギー](石川県金沢市)
スタッフ自身が充実して生きることが大切
女性ゲストに安心してもらえるよう、洗面所を飾り付け、洗顔後に男性と顔を合わせない配置にした
横川:ポンギーでは特に、ハートを大切にしています。そしてスタッフは「自分自身を本業」としていこうと考えています。「お坊さん」という名前からもわかるように、ゲストを鏡にして自分たちを見つめて、「今この瞬間に、どのような心で何ができるか」ということを心掛け、日々頑張ろうとしているのがポンギーの特色です。
スタッフ自身が充実して生きることが、ゲストを心からお迎えすることにつながり、ゆっくり休めたとか、友達ができたとか、ポンギーに泊まったゲストが何か宝物を持って帰ってくれたらいいなと思います。
しかし気持ちだけでは、相手の求めることに気付かなかったり、それを解決する具体的な言動ができなかったりすることもあるのではないだろうか。
横川:フロントに座っているときには、建物の中にいる全員が何をして何を考えているか、すべて感じられるようにしようと話しています。常に一人ひとりのゲストに寄り添うように気を向けて、何かあったときにすぐに手を差しのべることができるようにということです。
一方、ゲストの要望全てに対して “YES” で応えるのではなく、自分である程度できることを何でも宿に頼ってくるゲストには、やんわりと自分でしてもらうように勧めることもあります。
いつも話しているのは、愛情たっぷりでもまずいコーヒーではなく、愛情たっぷりのおいしいコーヒーを出そうということです。おいしいというのが、気配りができてその方が必要としていることを的確に提供するということです。
ゲストの様子に気を配り、例えば「寒くないですか」というような一言をかけられるかどうかは、とても大切です。ただそれだけではなく、それを心から言えるかどうかというのも、ほんの少しの違いですが、とても重要です。
また、ゲストの支払う1泊2,800円のうち、100円をアジアの子どもたちに、100円を他の支援への資金にあてている。その他にも、アジアの村の人や、ポンギーのある地区の高齢者などが手作りしたものを宿やイベントで販売して、売り上げをアジア支援に回している。あえてNPOという形をとらず自分たちで稼ぎ、できる限り他への支援を行う。これもポンギーがとても大切にしていることだ。
地域の高齢者による手作り品も販売
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