心でつながる、帰ってきたくなる宿 ゲストハウスPongyi[ポンギー](石川県金沢市)
お坊さんから「ゲストハウスPongyi」へ
「ゲストハウス Pongyi」外観
ゲストハウスとは、石川美澄氏によれば、「比較的低価格(1人1泊3,000円前後)で利用できる素泊まり・相部屋を中心とした宿」のことで、2000年代半ば以降、全国的な広がりを見せている。
その一つ、石川県金沢市の「ゲストハウス Pongyi(ポンギー)」(以下ポンギー)には国内外から多くのゲストが訪れ、トリップアドバイザーの「外国人に人気の日本の宿泊施設」ランキングでは、大規模な旅館やホテルと並んでランクインしている。外国人も惹きつける人気の秘密を探るため、代表の横川雅喜さんに話をうかがった。
代表の横川雅喜さん(中央)、女将の金子祐子さん(右)、スタッフの大山京子さん(左)
ポンギーには女性ドミトリー、男女共同ドミトリー、貸し切りの和室があり、一晩に10人程度が泊まれる。建物は築130年、元は呉服屋だった町家だ。代表の横川雅喜さんが一人で始め、現在は計3人のスタッフで運営している。
横川さんはもともと東京で約15年間銀行に勤め、その後は会社の共同経営などに携わっていた。
横川:その間ずっと、自分の心に空いた部分がありました。しかし約10年前に、ミャンマーでお坊さんの経験をさせていただく機会を得て、ほんの数カ月間でしたが、それが人生の大きな節目になり、「自分自身を心から精一杯生きる」ことを感じられるようになってきました。
帰国後は石川県の大きな古民家を事務所とするNPOで、海外の子どもたちやボランティアなど多くの人の宿泊を受け入れていたが、
横川:NPOを卒業したある日、書店で「ゲストハウス」という文字を見て、自分にもできるのではないかとひらめいたのです。
多くの人に助けられながら、2009年6月に金沢市で初のゲストハウスとして「ゲストハウスPongyi」をオープンした。「Pongyi」はミャンマー語で「お坊さん」を意味する。お坊さんの体験が今につながっているかと尋ねると、「ゲストハウスの運営というより、ポンギーとしてとてもよかった」と横川さんは話す。ゲストハウスの中でも「ポンギー」はどんな特徴があるのだろうか。
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