大学の知を活用し上信電鉄沿線の活性化に取り組む高崎商科大学 工女おもてなしプロジェクト
地域から評価される大学に
アンケート調査やマップ作成などが評価され、富岡市だけでなく、富岡製糸場を活動拠点とする市民団体や下仁田町などからも声がかかり「工女おもてなしプロジェクト」の活動範囲は広がりをみせている。
また、2013年に申請した「大学COC事業」では富岡市、高崎市との連携事業だったが、下仁田町、上信電鉄、しののめ信用金庫、高崎信用金庫、IT企業などとの包括協定締結の拡大により、教員の調査・研究や教育活動の機会が大幅に拡大した。いろいろな地域で課題解決案を提案したり、学生が祭りやワークショップなどに参加する地域貢献活動も活発になっていることから、山崎さんは地域から評価される大学になりつつあることを実感している。
今年度もサークル活動として「工女おもてなしプロジェクト」を実施しているが、メンバーの卒業に伴い、新たに短期大学部からも公募した。山崎さんはおもてなしの質を保つため、ゼミ以外から参加してくれた学生にはホスピタリティに関するオリエンテーションや富岡製糸場と工女に関する基礎知識、着物の着付けなどを学ぶ機会を設けている。
山崎:
「学生たちには地域の課題を見つけ、その解決に向けた方策を考え出し、実践できる力を身に付けてもらいたいです」
山崎さんは今後、上野三碑を含む近隣の歴史遺産を生かした観光まちづくりに力を入れ、国内だけでなく外国人観光客にも上信電鉄を利用してもらいたいと考えている。
山崎:
「さまざまな人が街を訪れることで、地元の人たちが自分たちの街のすばらしさを再認識してくれるといいなと思います」
まちの活性化を進めている高崎商科大学の挑戦に市や地元住民からも大きな期待が寄せられている。
(インタビュー・文/塩田恵理子)
スポンサードリンク