大学の知を活用し上信電鉄沿線の活性化に取り組む高崎商科大学 工女おもてなしプロジェクト
観光客のニーズにあったマップづくり
富岡製糸場ルートマップ外面
「工女おもてなしプロジェクト」に参加したメンバーは、多くの観光客と接する中で、「どこからどんな人たちが何を目的に富岡へ来ているのか」という疑問を抱き、世界遺産登録後の観光実態を調査すれば、富岡市の観光戦略やまちづくりに役立てることができるかもしれないと考えた。
そこで観光シーズンである11月8日と9日に、富岡製糸場周辺の4カ所でアンケート調査を実施した。両日で約15,000人が訪れ、その内の364人から回答を得ることができた。回答者の中心は50代から60代で、その多くが県外から訪れ、約2割が富岡製糸場を「期待以上」と回答した。一方で約7割の人の富岡での滞在時間が1~2時間程度だった。さらに、約6割が自動車で訪れ、富岡製糸場の後は、こんにゃくパークや伊香保温泉などを巡っていることがわかった。
メンバーは富岡での滞在時間が短いことに着目し、どうすれば観光客の滞在時間が増えるのかということについて検討を重ねた。
調べてみると市の観光マップ「まちてくマップ」では47件のお店や見どころ情報も掲載されている。ところがそうした見どころをどういう風に歩けばいいのか、どんなところが面白いのかというポイントが紹介されていなかった。観光客が欲しい情報を集め、それを確実に届けることができれば、観光客がまちを回遊するのではないだろうかと考え、観光客の目線に立ったマップを作成し、近隣の無料駐車場に置くなど手に取りやすい環境づくりを進めていった。
山崎:
「マップはシンプルで見どころもわかりやすく、観光客や富岡市などから『これこそ欲しかったもの』と大変好評をいただいています」
高崎商科大学は今後も継続して観光実態調査を実施し、そのデータを富岡市と共有することで、市が目指す「世界遺産のふさわしい日本一のまちづくり」に貢献していきたいと考えている。
富岡製糸場ルートマップ中面
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