石見の歴史や文化に触れ、地域の人と交流する体験プログラム「いわみん」を開催 地域おこしに取り組むイワミノチカラ代表伊藤康丈さんに聞く

伊藤康丈イワミノチカラ代表

2018.04.19島根県

石見の歴史や文化に触れ、地域の人と交流する体験プログラム「いわみん」を開催 地域おこしに取り組むイワミノチカラ代表伊藤康丈さんに聞く
江津市で開催したプログラム「初心者歓迎 !! 触れてみよう、石見神楽!」。「どんな所で練習するの?」「道具の作り方を知りたいなぁ…」など、石見神楽に関する疑問や要望を解決することができる

 島根県西部の石見(いわみ)地方を舞台に、自然体験やまち歩き、食、歴史や文化などをテーマにした体験交流プログラム「いわみん」が年に2回、期間限定で開催されている。
 2013年の初開催から毎回、プログラムと参加者は増え、2017年までの開催で延べ5,000人が参加した。その企画と運営を担う団体がイワミノチカラだ。代表の伊藤康丈(いとう・やすたけ)さんに、なぜ「いわみん」を立ち上げたのか、話をうかがった。
 今回新しく加わったプログラムの中から萩・石見空港見学ツアーの様子も紹介する。

石見版オンパクでふるさとを盛り上げたい  

 伊藤さんは島根県江津市の生まれ。大学卒業後は東京で大手企業に就職し、長年マネジメント業務に関わってきた。そのキャリアを生かしながら、ふるさとのために何かしたいと考えていた時に、あるテレビ番組でオンパクの存在を知る。これなら人口減少が進む江津を盛り上げることができるかもしれないと思ったという。

伊藤:番組で見た「オンパク」を実施していた静岡県熱海市の「熱海温泉玉手箱(オンたま)」を主催する市来広一郎さんを訪問しました。オンたまでは地元住民が案内人となって、参加者に地域の素朴な魅力を生かしたプログラムを体験してもらうとともに、地域の人のやりがいの醸成を生んでいます。まちが元気になれば、江津で暮らしたいと考える若い世代も増えるかもしれないと思いました。

 その後はオンパク人材育成研修に参加して、オンパク事業の立ち上げと運営のスキルを学んだ。 そしてこの手法を使った石見版オンパクを開催しようと計画書をまとめ、島根県ビジネスコンテスト(Shine2011)に応募。市街地部門で優秀賞を受賞し、2011年4月に江津市へUターンする。地域を面白くしたいという思いを持つU・Iターン者と一緒に任意団体イワミノチカラを設立した。

石見の歴史や文化に触れ、地域の人と交流する体験プログラム「いわみん」を開催 地域おこしに取り組むイワミノチカラ代表伊藤康丈さんに聞く
江津本町の豪商飯田家の別邸があった二楽閣(じらっかく)からの風景。石見地方の町並みを象徴する赤瓦の屋根が広がっている

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